【徹底解説】LPデザインですぐ使える行動心理学でCV率を上げるコツ10個+α 

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Desigral | デザイラル 編集長

樹神 大輝(コタマ ヒロキ)

Desiral:デザイラル メディア編集部として不定期で更新します。デザイン界隈の最新ニュースからすぐ使えるノウハウまで、わかりやすく紹介。現役デザイナーがトレンドをキャッチアップしながらマイペースにお届けしています。

デザインはセンスの部分も確かに一部ある一方で、知識や経験でカバーできる要素もたくさんあります。ユーザーへの説得力が必要になると同時に、クライアントワークでは担当者を説得できるようなデザインを組み上げるのもデザイナーの役割であり、多くのデザイナーが悩む部分です。

特にLP(ランディングページ)のデザインは、顧客の売上に直結するだけでなく仕事としても数が多いため、ここから取り組むデザイナーは多いのではないでしょうか。顧客のニーズや強み、訴求ポイントをヒアリングしてデザインにしっかり落とし込むことは重要ですが、細やかな部分でユーザーの心を揺さぶるデザインが求められるのもLP(ランディングページ)です。

今回はファーストビューからCV(コンバージョン)ポイントまで幅広く応用の効く、デザインで人を惹きつける心理効果を、行動経済学の視点でご紹介していきます。

行動心理学(行動経済学)とは?

行動心理学とは、人々の行動と心理や環境などの関係性、影響などを分析・研究する分野です。アメリカの臨床心理学者「ジョン・ブレイザー」氏が確立した学問で、日常だけでなくマーケティングや営業、デザイン分野まで幅広く応用が可能なことが知られています。

「メンタリズム」などもこの行動心理学をベースに落とし込まれていて、人々の心情の変化との因果関係を知っておくことで、逆に受け手の心理を無意識的に示唆したり動かすことができるものもあります。

1.バンドワゴン効果

バンドワゴン効果の一例

「バンドワゴン効果」とは、多くの人が指示していたり興味関心を示している事象に対して、さらに多くの指示や関心が集まる心理効果です。バンドワゴン効果はLPのファーストビューなどにかなりの数が活用されており、よく見かける「オリコン1位」「お客様満足度星5つ」「3年連続売り上げ1位」などもこの効果を利用したものの一つです。

「他の人も買っているんだ」「今人気なんだ」といった印象を与えることができ、「多くの人が良いと思っているなら、一度試してみても良いかも」という心理に導きやすくなります。

気をつけるべきこととしては、嘘をついた場合、法に触れることもあるため、エビデンスがあるものをしっかり利用した訴求にすることが大切です。ヒアリングの際に、バンドワゴン効果が使えるようなデータがないか確認しておくと良いでしょう。

2.ジンクピリチオン効果

ジンクピリチオン効果の一例

「ジンクピリチオン効果」とは、大手メーカーの花王が由来になった心理効果です。シンプルに言うと「言葉の響きや印象だけで、効果効能を判断してしまう」というもので、名前の由来は花王のヒット商品「メリット」が「ジンクピリチオン配合」というキャッチフレーズで売り出した商品が、実は聞いたこともない成分であるにもかかわらず「なんか凄そう」と言う反響を呼びヒットしたことがきっかけとも言われています。

デザインでこの効果を使う事例で言うと、例えば「独自技術を採用!」であったり、「世界初!〇〇」など実際はどうとでも言えるようなものをすごいように見せるという手法があったりします。

こちらもバンドワゴン効果と同じく、過度な訴求や嘘にならないよう、あくまで興味を惹くフックとして使ったり、見出しにインパクトを出すために使うなど注意は必要ですが、強みがなかなか見出せない商材などにも適応できるので、コピーライティングの視点で知っておくと活用しやすいと思います。

3.ベビーフェイス効果

ベビーフェイス効果の一例

「ベビーフェイス効果」とは、名前の通り大きな目や丸い顔など、赤ちゃんのような特性を持ったものを見ると自然に警戒心が薄れ、安心感や親近感などを抱きやすくなるという心理効果です。人間の赤ちゃんや子供の写真だけでなく、動物やキャラクターなどでも同様の効果を得られることが知られています。

お菓子などの商品パッケージや、本の表紙などにもよく使われていたり、企業のPRキャラクターがいたりと、「かわいくてつい買ってしまった」という経験のある方も多いのではないでしょうか。

注意点としては、イメージに合わない商品や商材のデザインには活用しないことが賢明です。権威性が大切な美容クリニックや弁護士事務所などの広告には逆効果になる場合もあるので、ターゲットに応じて使い分けることが重要です。

4.ウィンザー効果

ウィンザー効果の一例

「ウィンザー効果」とは、物事に対して当事者の発信よりも第三者からの発信の方が説得力を持ち信頼されやすいという心理効果です。わかりやすい事例として、広告で見た商品よりも、友人に紹介された商品の方がよく見えたりすることなどが挙げられます。

LPやデザインに組み込む際は、「お客様の声」や「実際の口コミ」「利用シーン」を掲載したり、インフルエンサーのお墨付きをもらったりして掲載するなどが考えられます。

注意点としては、口コミを掲載する場合などでステルスマーケティングをしないことや、引用元と投稿者の承諾をきちんと得ることが重要です。またネガティブなものがあるならばそれも隠さず掲載することで、かえって信頼感が高まる結果になることもあります。

5.フレーミング効果

フレーミング効果の一例

「フレーミング効果」とは、提示の仕方や視点によって情報の印象が代わり、意思決定に影響を及ぼす心理効果です。ノーベル経済学賞受賞者のダニエル・カーネマン氏らによって提唱されました。例えば、効果を実感した顧客が90%だった時、「9割の人が効果を実感!」と表現するか、「実感できなかった人は1割!」と表現するかで前者がポジティブ、後者がネガティブに捉えやすいというもの。

ランディングページなどのデザインにフレーミング効果を用いた表現を組み込む場合、例えば満足度が51%だったとしても、「2人に1人以上が効果を実感!」と言い換えることでよりポジティブに見える表現になります。

また、「1g配合」などの表現も、「1000mg配合」と表現した方が魅力的に見えたり、「月額3000円」「1日あたり300円」と言い換えたり表現を変えるだけで、印象を誘導することができます。

6.アンカリング効果

アンカリング効果の一例

「アンカリング効果」とは、最初に提示された情報や数字がその後の判断の基準となり評価に強い影響を与える心理効果のことです。日常シーンでいうと、「15分遅刻しそう!」と言われた後10分遅刻した場合、5分早く着いたような印象になるのと同じものです。

マーケティングやLPデザインに用いる際は、通常料金を提示した後にセールの割引料金を提示したり、一般的な効果を提示した後により効果のあるデータを提示したりすることで、比較対象ができアンカリングが成立します。

7.プロスペクト理論

プロスペクト理論の一例

「プロスペクト理論」とは、損失回避の心理とも呼ばれ、「損をしたくない」という感情が優先される傾向にあるという心理効果の一つです。ギャンブルや宝くじなどにも応用されているだけでなく、商品を買って失敗したくないなどZ世代以降の若者などに強く見られる傾向があります。

LP(ランディングページ)や広告などのデザインで活用する場合は、「今申し込まないと損をするかも」という状態を訴求することで感情を揺さぶることができます。

例えば、「このページを見た方限定!二度と表示されないかもしれません。」といった謳い文句や「先着10名様限定!」など、後で申し込むという選択肢がネガティブに働くような訴求を使うことなどが挙げられます。

8.マジカルナンバー(ミラーの法則)

マジカルナンバー(ミラーの法則)の一例

「マジカルナンバー」とは、人の短期記憶で許容できる数は7±2であると言う法則です。ミラー氏が提唱した法則で、ミラーの法則とも呼ばれていますが、その後にネルソン氏という心理学教授が正確なマジカルナンバーは4±1であるという発表をしたことでも知られています。

結局どっちなのかという話はあれど、数が多すぎるよりもある程度絞った方が説得力や覚えやすさが高まる点で、電話番号の桁数(市外局番を除く)であったり車のナンバー、略語の発音の数などもマジカルナンバーに則っていることが知られています。

デザイン上にこの法則を応用する場合、例えば商品のラインナップをマジカルナンバーにしたり、選ばれる理由などを3,4,5,7などのマジカルナンバーにすることで、記憶されやすく訴求力の高いセクションにすることができます。

逆に、6つ以上の要素を並べると情報量が多いと感じる法則もあり、選んだり覚えてもらいたいときは3つ、たくさんあると思わせたい場合は6以上などで使い分けても良いでしょう。

9.エスカレーター効果

エスカレーター効果の一例

「エスカレーター効果」とは、人の脳が思い込みにより普段とギャップのある違和感のある情報を無意識に修正しようとするあまり、注意が惹きつけられるという現象のことです。これはテキスト情報以外にも適応でき、レイアウトが一部外れていたり、文字サイズのジャンプ率が突然上がっていたりする場合も同じ現象が起こります。

デザインをやっている人ほど、綺麗なデザインを組むことに慣れているため、違和感のないファーストビューなどを作ってしまうことがありますが、目立たせたい場所や訴求したい情報の近くなどをあえて少し崩すことで視線を誘導し印象に残すことが期待できます。

最近だと、人の写真にAIを活用したものにも同様の効果が見て取れます。ただし違和感が大きすぎると、不協和から離脱してしまったり信頼を損ねる場合もあるので、吟味してバランスをとることが大切です。

10.視線追従の法則

視線追従の法則の一例

「視線追従の法則」は、人の視線や道の先などを無意識に目が追ってしまうという行動心理のことです。うまく活用することで、見せたい情報や伝えたい部分にユーザーの視線を誘導し強調することができます。

ファーストビューのデザインに人を入れる際は、その人の視線の先に伝えたい情報があるかどうかを意識することで、意図を強化することができますが、情緒的な表現にしたい場合やあえて枠の外を印象付けたい場合は視線の先を逆にすると良いでしょう。シンプルに心理的に無視できないような矢印を配置して視線を誘導するという手法もあります。

11.デコイ効果(おとり効果)

デコイ効果(おとり効果)の一例

「デコイ効果」は、選択肢の中にデコイ(おとり)を意図的に追加することで、特定の選択肢が選ばれる確率を高めることができるという心理現象です。3つの料金プランがあった時、真ん中が選ばれやすいというのも同じ原理で、2プランしかないものをあえてさらに上のプランを作ることで、一番低いプランが選ばれにくいよう誘導するといった使い方も可能です。

コントラスト効果も用いて、おすすめの選択肢をより強調して上げると相乗効果でさらに影響を増すことも知られています。

デザインの説得力を高め、成果の出るLPを作るために行動心理学を活用しよう

紹介したような心理効果は、学術的な側面からエビデンスが得られているものばかりなので、実際にデザイン上で今すぐ活用することが可能です。クライアントワークの際は、提案の際の説得力を高めることができ、実際に広告やLPを配信する際は考慮していないものよりも良い結果を得ることができる可能性が高まります。

もちろん様々な背景や条件によってマイナスに影響することもあるので、商材の特性やユーザーのペルソナをしっかり考慮した上で知識として活用できるとマーケターにとっても強い味方のデザイナーになることができると思います。

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